業務の「品質」と「生産性」
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【業務の「品質」と「生産性」】 業務改善コンサルタントの光本です。業務改善でご相談の多いテーマとしては、 「業務上のミスを削減して業務の品質(サービス品質)を向上させたい。」と いうものと、「業務の効率化を図ってコスト削減、あるいは、生産性向上を実現 したい。」というものがあります。 この2つのテーマは、通常、少し違う視点、違うアプローチで改善を進めていき ますが、実は、この2つには密接な関係があり、共通に有効な取り組みがあります。 それは、第一には、「やり直しを発生させない」ことです。第二に、もしミスが 起こった場合には、「ミスを効率的にリカバリーできる」ようにすることです。 業務上ミスをすると「ミスなく実施できた場合には発生しない、本来はやらなく ても良い仕事が発生」したり、「同じ作業を再度やり直す」という作業が発生 します。 これが、まさに生産性の向上を妨げている原因であることが多く、このミスを 削減する施策は、業務の効率や生産性向上にも有効な共通の施策といえます。 このミスの削減ですが、ミスが起きていても何もせず完全に放置しているという 現場は少ないと思います。 ただ、継続的に取り組んでいるにも関わらず、実際はなかなかミスが減らないと いう現場は多いのではないでしょうか? やはり、根本的な原因への掘り下げ、十分掘り下げた上での対策の検討、その 対策の計画的な実行ができていないからだと考えられます。 対処療法だけにならないようにしなければなりません。 原因をどのように掘り下げていくかという手法は、4M−4E方式、因果関係分析など、 いろいろありますが、手法自体はそれほど気にする必要はないでしょう。 表面的な現象に対して表面的な対処療法を実施という「ねずみたたき」サイクルに 陥らない様に、構造的に問題を捉えていく姿勢が大事です。 ヒューマンエラーの発生は、「業務プロセスなど仕組みの問題」であり、「組織 風土や社員の意識の問題」でもあります。 私どもが頂くご依頼は「業務プロセスなど仕組みの問題」に関する領域が多いの ですが、本来は「組織風土や社員の意識の問題」にも踏み込み、両面で対策を講じて いく必要性を感じます。 WebデータベースをはじめとしたITの活用は、「業務プロセスなど仕組みの問題」 には威力を発揮しますが、「組織風土や社員の意識の問題」領域では、まだまだと いった状況です。 私の今後の課題です。